中医学ヨガTT修了生のための秋の勉強会を担当させて頂きました。
主宰の田中しのぶ先生がご不在の中、8名の方にご参加いただき、本当にありがとうございました!
秋の養生法と漢方チャクラ耳ケアセラピーのセルフケア講座。
ワークショップ二本立てのような構成に、緊張していたのか、
自己紹介で「私の名前は、長谷川ことみです!」と思い切り旧姓で名乗るという信じられないことが起こりました💦
新婚ならまだしも、結婚してもう10年も経っているのに…。謎の失態です。
ちなみに、私の名前は密山ことみです。笑
前半の秋の養生は、皆さん復習ですので、目新しいことはあまりなかったと思いますが、
中医学の学びはこの反復がとても大切で、何度も繰り返し学ぶことで、点と点がやがて線になっていきます。
私もまだまだ学びの途中ですが、雲瑶先生としのぶ先生から学び、知っていることを全力でお伝えさせて頂きました。
秋の養生のキーポイントは「倍陽潤肺」。
乾燥に弱い肺を潤し、穏やかに過ごすことで陽気を体に収斂させ、春に備えます。
秋は五行で金のエネルギー。
内に向かう「収斂」のエネルギーにより、金は硬く、
その硬さ故に、モノや人を傷つけるという性質があります。
それが、もう一つの金のエネルギー、「粛殺」のエネルギーです。
秋は木の葉が枯れ落ち、昆虫たちは卵を生み終えると死に、土に還ります。
私たちが、秋になると何となくもの悲しさや寂しさを感じるのは、このエネルギーがあるためです。
あまり粛殺のエネルギーに同調しすぎないよう、心と体を調え、引き締めて生活をすることが大切だと黄帝内経には書かれています。
もの悲しさを感じたら、自然界とのつながりを感じて、季節の移り変わりを楽しむようにしましょうね。
北海道は長い陰の季節に向けて動き出しています。
内に向かうエネルギーが強い季節は、内観を深めるにはとても良い季節です。
春に心も体も力強く芽吹けるよう、しっかりエネルギーを収斂させていきましょう。
後半は漢方チャクラ耳ケアセラピーセルフケア講座。
半分以上の方が、初めての体験となりました。
この耳ケアセラピーは雲瑶先生のところで考案された、まだ新しいセラピーです。
アーユルヴェーダと中医学の二大伝統医学の考え方から誕生した耳ケアセラピーについて、
ヨガのナーディ理論と中医学の経絡理論など
本山博先生が書かれた本から諸説加えながら、二つの伝統医学の驚くべき共通点などをシェアさせてもらいました。
そしてなぜ耳なのか?
耳は腎と深い関係があります。
耳をケアすることは、腎のケアにつながります。
先天のエネルギーを蓄える腎は、家を建てる時の基礎の部分。
ぐらつけば老化は進み、不安や恐れる感情から他人の顔色を伺い生きるようになります。
腎を調えることは、生命の土台のケアになり、
自らの足でしっかり立ち、他人に左右されない自分らしさを培うことに繋がります。
と、ここまでは中医学ヨガ修了生の勉強会ならではの内容で、しっかり理論をお伝えさせて頂きました。
ただ、私がこの勉強会でこの耳ケアセラピーを選んだのには、もう一つ、理由がありました。
それはセルフケアの実践を通して、「触れる」ということを一つの大切なテーマにしたかったからです。
タッチケアを学び、ベビーマッサージセラピストでもある私は、この「触れる」行為をとても大切に思っています。
人に丁寧に触れるように、自分の身体にも大切に触れてほしい。
やさしいタッチは自分自身が愛おしく大切な存在であることを思い出させてくれます。
周りにやさしく接し、気を使い、心を掛ける。
たくさんの方がそんな生活をしていると思います。
では自分に対してはどうでしょう。
セルフケアの実践の中で、触れた部分の皮膚感覚に意識を向け、注意深く観察をしてもらいました。
呼吸の速さ、指の温度や耳の皮膚の温度、感情の変化、表情、などなど。
そして触れることは筋膜にも影響します。
肉体感覚や感情など、過去の記憶を編み込む筋膜。
そこに踏み込むことは、自分と向き合うことです。
それは時に見たくないことかもしれないし、乗り越えるためには多少の勇気が必要かもしれません。
セルフケアの時間は、静かな練習であり、
全てはマインドフルネスにつながります。
触れることは生きること
抱きしめることは抱きしめられること
参加して下さった方にとって、今日の時間がどんな体験になったのか、それは私には分かりません。
たった一度の練習で体感できるものは少ないかもしれません。
それでも、何か少しでも得るものがあり、セルフケアの時間がこれまでよりも、さらに奥深く、「触れる」という行為がより繊細なものになるといいなぁと思います。
ご参加のみなさま、
機会を与えてくださったしのぶ先生、
本当にありがとうございました。
至らない点もたくさんあったと思いますし、
伝えたかったことの全部を伝えられたわけではありません。
それでも、今の私なりに、やりきったと思います。
全てに感謝をして、これからも精進します。
ありがとうございました。
密山ことみ