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【中医学Q & A】肺の不調とよくある症状

♦︎四季養生ヨガを受講されている方からのご質問にお答えしています♦︎

「肺が熱を持つ」「肺が冷える」。体は具体的にどんな状態になりますか?

肺の不調について、「熱」と「冷え」の観点から、具体的にどんな症状が現れるのか、みていきましょう。

実際には、実証/虚証、陰虚/陽虚…など細かく分類し、たくさんの病証があるのですが、今回は季節の外気に影響されるものに特化して例を挙げていきますね。

風邪と寒邪が肺に侵入した!(風寒犯肺)

五行で学んだ「五気」を覚えているでしょうか。五気とは季節の外気のことです。

春は「風」、夏は「暑/火(熱)」、長夏は「湿」、秋は「燥」、冬は「寒」でした。

この中で、すべての季節に現れて、他の外気と合体して体に侵入してくる邪気があります。それが「風邪(ふうじゃ)」です。風邪は春だけでなく、全ての季節にあります。あまりにこっそり分からないように入って悪さをするので「賊邪」なんて別名も持っています。

この風邪(ふうじゃ)が体に入ったとき、私たちは「風邪(かぜ)」を引いたり、痛みが出たり、様々な不調が起こります。

この「風寒犯肺(ふうかんはんはい)」は文字通り、「風邪」と「寒邪」によって肺がいじめられている状態です。夏場のクーラーや冬の寒さで肺が弱ってしまうのです。症状としては、

咳、水っぽい鼻水や痰、鼻づまり、クシャミ、悪寒、頭痛、関節痛など

まさに風邪(かぜ)の症状で、肺が冷えている状態です。

風邪と熱邪が肺に侵入した!(風熱犯肺)

「風熱犯肺(ふうねつはんはい)」とは、風邪と熱邪によって肺がいじめられている状態です。夏の暑さや冬の暖房などで肺が弱ってしまう状態です。症状は、

喉の痛みをともなう咳、黄色い粘つきのある痰や鼻汁、鼻閉、頭痛、口の渇き、身体の熱感など

肺が熱を持っている状態です。

燥邪が肺に侵入した!(燥邪犯肺)

「燥邪犯肺(そうじゃはんはい)」は、ちょうど今時期、秋に起きやすい症状です。なぜなら秋は乾燥の季節だから。

乾いた咳、粘り気のある痰、喉の痛み、喉・唇・鼻・肌の乾燥、悪寒や発熱、頭痛など

乾燥は「熱」?「冷え」?

気血水はいつでも過不足なく、バランスが保たれていることが大切です。「気」は目に見えない陽。陽には温めたり、働きを活性化させる力があります。車で例えるとエンジンのような働きです。そして目に見える「血」と「水」は陰で、陽の火がオーバーヒートしないように潤す力を持っています。もし「血」と「水」が不足すれば、体は空焚き状態になってしまいます。

乾邪犯肺は、文字通り肺が乾燥することで、つまりは肺を潤すために必要な「血」や「水」が不足している状態です。肺はまさにオーバーヒート状態で、「まるで」過剰に熱を帯びたような状態になります。

気血水が不足している「虚」の状態の時、体は温めたり巡らせる力が弱まっているので、「まるで」熱感覚や炎症の症状が出ます。そう、「冷え」と「熱」の両方の症状が出るのです。ここがとても厄介なところ。熱感覚があっても、実は体は冷えを伴っているのです。つまり、燥邪犯肺の熱感は「偽りの熱」ということになります。炎症のような症状が出ているからと、体を冷やすことは、さらに「虚」の状態にしてしまうので注意が必要です。

温かくして、気血水を補う潤いのある食事などを心がけましょう。

肺の不調:おまけ

肺を乾燥させたり、体を乾燥させるもう一つの大きな原因は、「感情」や「考えること」です。

同じ感情を持ち続けたり、考えることをずっと続けることは、たくさんの「血」を必要とし消耗させます。思い悩むことは、体を乾燥させ、偽りの熱を発生させてしまうのです。

ここで紹介した外気による肺の不調は全て「外因」ですが、感情からくる不調は「内因」です。同じような症状だとしても、原因がどこにあるのか見極めることが大切です。

自分は全然平気。悩みなどない。毎日楽しく生活している。そんなふうに思っていても、とても体は正直です。静かな時間を持って、自分の体を観察し、ごまかしなく寄り添ってあげることが大切かもしれませんね。

肺の不調:まとめ

冷えによる肺の主な不調は「乾いた咳」「さらさらの鼻水」「水っぽい痰」に対し、熱による肺の不調は「痰が絡んだ咳」「粘り気のある鼻水や痰」「痛み」などが出やすいと言われます。熱=炎症と思って良いと思います。

他にもまだまだ病証はありますが、身近で比較的分かりやすい(イメージしやすい)ものを今回は挙げてみました。ぜひ参考にしてみて下さいね。

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