中医学

生理前にイライラしちゃうあなたへ。おすすめの食べ物3つのポイント

 生理前の不快感やコントロールできないイライラで、家族や彼氏にきつく当たってしまう、という女性は多いと思います。これは女性特有のホルモンバランスによるものなので、イライラする自分をそんなに責める必要はありません。でも大切な人と仲良く平和に過ごすために、できればイライラは防ぎたいですよね。そんな悩める女性に、中医学を学ぶ陰ヨガティーチャーKotomiから、「生理前のイライラを抑える食べ物」3つのポイントをご紹介します。

生理前のイライラを抑える食べ物 プロローグ

 まずは中医学の観点から生理前のイライラについてお話します。古代中国伝統医学では健康のバロメーターといえば「気・血・水」。これは私たちの活動の基本物質で、こられが滞りなく体に巡っている状態が「健康」とされています。しかし、生理前の女性の体はホルモンバランスの急激な変化から「気・血・水」のバランスも大きく変わってしまいます。これが生理前のイライラに大きく関わってくるんです。

◇気血水のリーダー「気」

 「気・血・水」の流れは、まず「気」が流れてから、血水が後を追って流れるというイメージです。ですから「気」の滞りは、全ての不調のきっかけとなり、体がパンパンに張って重だるく、鬱っぽい症状やコントロールできないしたイライラする感情などが生まれやすくなります。

◇女性は「血」が命

 古代中国の医学では、全ての活動の栄養源として「血」が必要と考えます。例えば・・・

  • 思考すること
  • 目を使って何か見る
  • 体をあたためる、などなど

 そして女性は男性に比べてとにかく「血」が必要な生き物です。なぜなら・・・

  • 妊娠
  • 出産
  • 授乳
  • 生理

 これら全てに共通しているのが「血」だから。そのため、血虚と呼ばれる「血」が不足した状態になる女性がとても多いのです。

 しかも中医学の「血」の概念は、西洋医学のサラサラと流れる赤い血液だけでなく「魂」という概念もあります。ですから「血」が不足すると、貧血はもちろん、頭痛やイライラ、情緒不安などが起きやすくなると考えます。生理期間に穏やかに過ごすためには「血」を補うことがとても重要なんです。

◇きめ細やかな肌と「水」の関係

 「水」は体の中のラジエーターのような役割をしていて、熱くなり過ぎた気血を冷ましてくれる働きをしています。実はこの働きは、女性ホルモンの働きにもつながっているんです。女性ホルモンには二つのホルモンがあります。

  • エストロゲン(卵胞ホルモン)…女性らしい体を作ってくれる
  • プロゲステロン(黄体ホルモン)…女性の体を守ってくれる

このうち、エストロゲンは血流を良くし肌にハリや潤いを与えてくれるのですが、生理前になると分泌量が大きく減ってしまいます。エストロゲンが減ることで生理前の女性の体は、いわば閉経前の更年期に近い状態で、潤いがなく乾いています。この潤いは「気・血・水」のうち「水」にあたる部分。生理前に一時的にこの「水」が不足することで、ほてりやイライラする感情を鎮静させることができなくなってしまうのです。

   ここでは「気・血・水」の考えをもとに、どんなものが生理前のイライラを抑えてくれる食べ物なのか、みていきますね。

生理前のイライラを抑える食べ物 ポイント1「気を巡らせる食べ物」3選

 まずは「気」。気がスムーズに流れずイライラしてしまうのは何となくイメージがつくと思います。気を巡らせるためには、呼吸を深くすることが大切です。なぜなら呼吸は気の流れを導く指揮官の働きをしているから。その呼吸を深めてくれるのが、香りの良い食べ物です。

◇スパイス・ハーブ類

 ハーブ類は通常の料理を一瞬にして香りの良い食べ物に変身させてくれます。いつものデザートにシナモンをかけたり、ハーブティにローズを浮かべたり。ローズは女性らしい香りでうっとりしますね。大葉やミョウガ、パクチーもおすすめです。爽やかな香りで呼吸が深まって、イライラする気持ちもすっきり。

◇柑橘類の果物

 みかんなどの柑橘系の果物は、他の果物と比べても、行気効果と言ってとくに気の流れを促してくれます。皮をむいた手を鼻にもっていき、自然なアロマ効果を楽しむのも良いと思います。ヨガの先生としておすすめなのが、みかんの皮をむいた手でプラーナヤーマ(ヨガの呼吸法)をすること。呼吸が深まって、イライラする気持ちが鎮静されていきます。

◇セロリ

 苦手な方も多いかもしれませんが、実はセロリは野菜の中でも気を巡らせる働きが強い重要な食べ物なんです。イライラする時はもちろん、普段からサラダやスープに取り入れたりすると予防にもなります。

生理前のイライラを抑える食べ物 ポイント2「血を補う食べ物」3選

 次に「血」。冒頭でも女性にとって一生を通して必要不可欠な物質、というお話をしました。イライラする時は血が足りないサイン。補血作用の食べ物はたくさんありますが、私が特におすすめしたい食材を3つ紹介しますね。

◇棗(なつめ)

 中医学で補血作用のある食べ物の代表は棗(なつめ)。あまり馴染みがないかもしれませんが、中国では「一日三粒の棗で年を取らない」と言われるスーパーフード。女性には嬉しい食べ物です。補気・補血作用があり、漢方でも血を補う有効的な生薬としてよく使われています。輸入食材のお店ではよく見かけますが、ネット販売や、最近ではスーパーでも乾燥棗が手に入るお店が出てきました。

 生理前だけでなく、日ごろから少量ずつ食べる習慣があると、少しずつイライラしない体質になるかもしれません。お粥やお茶に入れて、薬効成分のエキスを取り込んでもOKですよ。

◇枸杞子(クコの実)

 杏仁豆腐の上にちょこんと添えられている赤いもの、あれが枸杞子です。棗に続く補血作用の代表的な食べ物で、眼精疲労や免疫力アップ、美白やアンチエイジングの効果が期待されるとして、中国では何千年も前から親しまれてきました。「血」を補うことは健康を維持するだけでなく、直接アンチエイジングにつながります。取り入れ方は簡単。味の癖はあまりないので、一日10粒程度の枸杞子を、お茶やお粥、お料理などに入れて食べるといいですよ。イライラしない、心と身体の美人を目指しましょう。

◇小豆

 初めて生理になった時、お母さんがお赤飯を作ってくれた、という方は多いかもしれません。実は小豆には補血作用、もち米には補気作用があり、生理で血が不足している女性の体に血と元気を補給してくれる食べ物なんです。

 大人の女性になりました、おめでとう!の意味だけではない、実はとても理に適った食べ物だったというわけ。おばあちゃんの代から受け継がれている風習にはちゃんと理由があるんですね。昔の女性たちも、血を増やすことで生理前のイライラをコントロールしていたのかもしれません。

◇おまけ:色の濃い食べ物

 何度も言いますが、女性にとって「血」はとても大切。だからおまけの食材もご紹介しちゃいます。一般的に色の濃い食べ物や鉄分を含む食べ物は補血作用があり、黒ゴマや黒豆、プルーン、ブルーベリー、レバー、マグロ、ほうれん草、ひじきなどを、お料理にちょっと加えてみたり、外食でも意識して素材に含まれているメニューを選んでみるといいですよ!イライラを鎮静させるには、とにかく血の量を増やし、そして深い呼吸で流してあげることです。

生理前のイライラを抑える食べ物 ポイント3「体を潤す食べ物」3選

 最後に「水」。体の水分が減ると、肌や髪が乾燥するだけでなく、熱を冷ますことができなくなるので、ほてりやイライラを抑えられません。そこで体を潤す滋陰作用のあるある食べ物が必要になります。

◇大豆

   豆腐や豆乳、納豆、きなこなどの大豆製品。これらは体を潤してくれる代表選手です。

   女性ホルモンに含まれるエストロゲン(卵胞ホルモン)は、女性の肌を潤し、ハリや艶を出してくれますが、実は大豆の中に含まれるイソフラボンはエストロゲンに似た働きがあると言われているんです。大豆製品はアンチエイジングに繋がる食べ物ともいえます。潤いとイライラしない穏やかな心。女性は積極的に大豆製品を取り入れたいですね。

◇豚肉

 今までお肉が出てきてなかったので、お肉もご紹介します。潤してくれるお肉、豚肉。豚肉といえばコラーゲンというイメージがあると思いますが、中医学的にも豚肉には滋陰作用あり、それだけでなく補血作用もあるといいます。ですから生理の時期には適量いただくといいかもしれないですね。焼き豚よりも、しゃぶしゃぶなど余分な脂を落として食べると尚良しです。

◇黒豆

 豆は豆でも、種類によって作用が少しずつ違います。黒豆は大豆同様、滋陰作用のある食べ物ですが、考え方としては、直接「水」を補うというより、五臓の腎を養う食べ物。なぜここで腎が出てくるか。「水」は血液を除いた全ての正常な体液と言われていますが、血液もいってみれば「水」の仲間。その血液に最も深く関わる五臓は肝です。実は肝が元気に働くためには腎が元気でないといけないのです。だから先手を打って腎を養おうという考え。中医学は不調の根本を調えていく医学です。不調の部分だけをみるのではなく、常に全体をみて、必要なものを見極め補っていくことが大切になってきます。

 ちなみに、黒豆を代表として書きましたが、黒いもの全般、腎を養うにはいいんですよ♪黒ゴマ、黒キクラゲ、ひじきなど。黒は五行で腎に対応する色です。中医学では、食材の色は直接対応する五臓を養う、といいます。嘘のような本当の話。それが中医学の不思議で面白いところです。

 一年を通して体の内側を潤すことで、イライラしない穏やかさや女性らしさを育てていくことができます。

生理前のイライラを抑える食べ物 まとめ

 いかがでしたか。中医学の観点から、生理前のイライラを抑える食べ物3つのポイントをご紹介しました。ホルモンバランスの乱れから、活動の基本物質である「気・血・水」のバランスも崩れてしまいます。日頃から上手に補い、調えてあげることで、生理前でも穏やかな生活を送れるようになるでしょう。ローマは一日にして成らず。5年、10年先の身体のために、少しずつ続けられるといいですね。

 一つご注意いただきたいのは、けして今回ご紹介した食べ物だけに偏らないことです。何より大切なのは、

  1. バランスの良い食事
  2. 良質な睡眠
  3. 適度な運動
  4. わくわく・ドキドキすること!(とっても大切)

 イライラや体の不調は外側から誰かが作り出したものではありません。全て自分が作ったものです。不規則な生活や偏った食事、それらを「不調」として現すことで、体が私たちに生活に軌道修正が必要なことを教えてくれています。不調を嫌がるのではなく、敬意を払い、体に目を向け、感謝の思いをもって労わることで、体はきっと応えてくれるでしょう。

たくさんの人が、心と体がより健康に戻り、今の幸せに、気づいていけますように。

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