「冬」季節の役割
二十四節気では立冬を過ぎ、小雪の季節に入った自然界。冬は陰気がますます旺盛になる季節です。
この時期、寒さが私たちの身体を襲います。生活の中では、寒さに対してあまり良いイメージがないかもしれません。しかしこの「寒さ」には、とても大切な役割があります。
上質な生命力を生む深い静寂
2000年前から伝わる中国最古の医学書「黄帝内経」では、冬は「閉蔵」といい、全てのものが蔵に収められるように、内側に片付けられる季節といわれます。
この収める力こそ「陰気」。収れん・集約・回復といった性質があり、体内の「陽気」を奥深くに納める役割があります。冬の3ヶ月、しっかりとエネルギーを内側に温存することで、春に暖かな陽気が生まれると同時に、私たちの身体からも生命力の強いエネルギーが湧き出ます。
上質な陽気が生まれるのは、深い陰があってこそ。その陰気を深めてくれる気候が「寒さ」です。自然界には何一つ無駄なものはなく、全てが循環の中で必要不可欠なものとして設計された宇宙のプログラム。
自然界の流れに添いながら、冬は活動量を抑えて静かに過ごすことが大切といわれます。
陰ヨガとは
陰ヨガは、ひとつのポーズを3分~5分ほど保持する、とても静かなヨガです。立ちポーズはほとんどなく、寝たまま座ったまま行います。難しいポーズはなく、とてもシンプルなため、体の硬い方や初めてヨガをする方にも比較的取り組みやすいのが特徴です。
日常の中で、速いこと、忙しいことが多くなると、静かに止まることが難しく感じる時があります。しかし、そんな時こそ、静かにとどまる時間を持ち、自分の内側を観察することで、平静さ、無執着、無頓着、頑張りすぎない心へと戻っていくことができます。
当日は、冬の腎/膀胱の経絡に働きかけるポーズを中心に行います。
詩の朗読
最後に詩の朗読をします。
シャヴァーサナから目覚め、自分自身に寛ぎを感じられる時間は、とても素直になれる時間。子供のような純粋な気持ちで、シンプルな言葉を受け取ることができると思います。
ご紹介するのは、谷川俊太郎さんの「生きる」。
小学校の国語の時間に習う、誰もが知っている有名な詩。みなさんは大人になってから、この詩に触れたことがあるでしょうか。
静かな時間だからこそ感じられる「いま」という時間。その一瞬を俯瞰することで、生きることの儚さや美しさを感じ、その一瞬に「永遠」を感じられるような気がします。
冬の養生で大切なことは、身も心も静かに過ごすこと。ゆったりとした時間の中で、心に「ぬくもり」という栄養を送り、密かに、大切に、育む時間になれば、と思います。
スケジュールと詳細
日時:
2022年12月22日(木)20:00〜21:15
開催方法:
Zoom
料金:
一般 1,800円
四季養生ヨガ冬コース受講生 無料
※お支払いはPaypalと銀行振込(三井住友銀行・ゆうちょ銀行)から選べます
用意するもの
- ヨガマット(なくても良いですが、床が固かったり冷たい場合は代用できるものがあると良いです)
- 暖かい服装(靴下もあるとお勧め)
- お気に入りのブランケットや湯たんぽなど(陰ヨガは性質上、体温が上がりません。暖かいご準備をお願いします)
- ブロックやボルスター(ない場合は、クッションや大きめの枕があると良いです)
申し込み
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